この殺戮による支配システムは、日本では縄文時代以後始まりました。学校で教わる歴史の授業で、私達は権力者たちが行った戦や支配体制の変革のことばかりを学ばされるので、戦争というものを人間という種族の特性としてとらえ、半ば諦めに近い感覚を持ってしまっているような気がします。しかし、実際には戦争といういうものは、一部の権力者たちによって人為的に作られてきたものなのです。

ベトナム戦争 空爆640free---Bombing_of_Viet_Congh

 

世界を実際に旅行すると、日本のメディアなどからは決して知ることができない事実を知ることがあります。あの悲惨なベトナム戦争でのアメリカ人の死者は5万人程度ですが、実際に第一線で死んでいったのは、米軍に利用された名も無き20万人ものモン族達です。そして、彼らと敵対するベトナム人達は100万人以上もの命を奪われたのです。

 

1966ベトナム戦争の被害者640free--Deadbody

 

子どもを育てた事がある人はわかりますが、一人の子どもは親の途方もない愛を毎日毎日、何年にもわたって注がれながら育ちます。一人ひとつのこの命は、数字や言葉などでは表現しきれるものではなく、とても尊く大切なものです。

 

この大切な命は、アメリカやイギリスを中心とする一部のエリート集団の「自由市場」と歪曲表現される彼らの力や特権を守るために、消費されていくモノではありません。

 

この尊い命は、欧州中央銀行や、世界銀行、IMF(国際通貨基金)などの西側の帝国主義のものではありません。

 

私達のこの命は、権力者達の身勝手な資源の奪い合いや、殺戮兵器を消費するための道具ではありません。

 

この尊い命は、宇宙や神様から私達がいただいた、この素晴らしい地球で幸せに豊かに生きていくためのものです。

 

ベトナム戦争の空爆地帯(現ラオス)の子供達

 

この悲しいベトナム戦争では、少なくとも125万もの命がベトナムの大地に散ってゆきました。しかし、この不毛な戦いで得をした人達がいます。そう、それは金融や石油、そして大衆メディアから軍需産業までを所有している、世界の財閥達です。
もうこれ以上、私達のこの尊い命を彼らに捧げる必要はありません。

 

以下、『非戦』監修:坂本龍一+sustainability for peace/幻冬舎からの引用です。

 

「しかし、もっと大事なことは、『人を殺すな』『生き物を殺すな』ということです。人を殺すテロや戦争、生物を殺す環境破壊、次世代を苦しめる責務や金融システム、これらを、どう『希望』へと変えていくか、です。」